小田原・箱根・真鶴・湯河原に在住・在勤の20〜40才までの方ならどなたでも入会できます。 |
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理事長所信 |
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[はじめに]
1958年5月、先達が愛するこのまちの発展を願い、全国で139番目のLOMとしてこの地域に青年会議所運動のあかりを灯してから60年が経過した現代、時代の移り変わりや社会環境の変化に応じ、私たちの住むこの地域が形成されました。記憶を辿ると私がこの世に生を受け、今を生きるこの小田原のまちだけでも大きく変わったと感じるのです。そして、私たち小田原青年会議所の活動エリアである小田原市、箱根町、真鶴町、湯河原町のすべてを振り返り、その変化を現在としてしっかりと受け止め、未来に向けた大きな一歩を踏み出す必要があるのです。 その中で、私たちが最も大切にしなければならない事それは何か、『不易』という2文字が心に浮かびました。『不易』とは、いつまでも変わらない事であり、それは『不変』を意味するのです。創立から60年という長きに亘り、脈々と受け継がれ、守り続けてきた事、 即ち今後も受け継ぎ守り続けなければならない事であり、絶対に変えてはならないもので あるのです。私たちにとって『不易』とは何か。それは、愛する地域の発展や次代を担う 子どもたちのために熱き情熱をもって自らの時間や労力を惜しまず、責任世代の『使命』 として青年会議所運動に向き合った諸先輩方の『精神』(こころ)であります。しかし、私たちが感 じ取る必要がある大切な事がもう一つ存在します。それは様々な社会環境が急速に変化す る現在、つねに新鮮な情報を取得し社会変化の潮流に乗り遅れる事なく、様々な状況に応 じて時代に先駆けた事業を展開する事だと思います。そして何よりも、広く世の中に波及させていく事が大切であり、すなわち『流行』を創出するという事であります。『不易流行』。 『不易』が表す時代の新古を超越して不変なるものと、『流行』が意味するその時々に応じ て変化するおのおのが対立するのではなく、真 しん に『流行』を追い求め常に『不易』に徹す ればそれは互いにレベルの高い次元で融合して私たちの運動の根底を支える大きな原動力 になると確信しております。創立から60年という節目を迎える今、私たちが為すべき事 は何か、私たち青年が挑戦するべき事は何か。地域に向けて積極的な変化をもたらす運動 を展開して参ります。
[個人の成長無くして組織の進化なし]
古より人間は一人で生きていく事が出来ず、家族を持ち集落となり、まちや地域へと発 展してきました。そこには、人と人との繋がりからなるコミュニティが育まれ社会となっ たのです。まちや地域を構成する原点はまぎれもなく個々の人であり、それは唯一無二の 存在であります。組織とは個性豊かな個人の集まりであり意思の疎通を図り共通の目的を 有する集合体であります。その事を私たち青年会議所という組織に置き換えて考えるのな らば同様の事が言えるのではないでしょうか。共通の理念のもと活動をする中で、ただ楽 をするだけではなく互いに励まし助け合い、時にはぶつかり合いながら苦しみの中に楽し さであり達成感を感じ、そんな経験をした多くの個人が集まる事が、強固な組織を形成す るのです。 60周年を迎えるにあたり、今一度、過去を学び皆でこの組織の進むべき道は何なのか 一人ひとりが考える必要があります。一番大切な事は、全会員が日々のJC活動の中で徹 底的な議論を促し、小田原青年会議所として、個人として、地域にとって果たすべき役割 が何なのかを、今一度明確にしていきます。それを個々の会員が個人の選択と責任の下で、 実践して行きます。会員一人ひとりの個性を引き出し、人間味溢れる、感受性豊かな多く の人財が強固な組織を創り上げ、この地域の原動力となるべく活動いたします 。
[より多くの会員と共に]
先に述べた様に組織を構成するのは個であります。小田原青年会議所という組織が展 開する運動を広く波及させ、より良い地域にするには、同じ志を持つ会員を増強する事 は不可欠な事です。そのような観点から考えると、会員拡大はJC運動そのものと言っ ても過言ではないと思います。今年度は全会員に向けて会員拡大の本質と重要性を丁寧 かつ強く訴え続けて参ります。全会員がこころ一つに、自ら出来る事を精一杯行い会員 拡大に向き合ったならば、必ずや大きな結果を得る事が出来るはずです。また、会員の 拡大のみならず近年、増加傾向にある退会者を減らす取り組みも並行して進めていきた いと思います。そして、会員が更に青年会議所の魅力を感じると同時に、自らの言葉に て青年会議所の魅力を語る事が出来るよう、事業の昇華を図るとともにメンバーサービ スの観点から会員が求め必要とする充実した会員研修を実施して参ります。
[愛する地域の為に我々は]
私たちが住み暮らす地域は、立地的条件に恵まれ、自然的資源や歴史資源、文化資源 を豊富に有する魅力溢れる観光文化都市であります。また、我が地域の観光産業の基盤 である箱根は、大きな打撃をもたらした箱根大涌谷の火山活動も収束をむかえ、日常を 取り戻しつつあり多くの観光客が訪れています。そして、近年増加する訪日外国人観光 客の増加を大きな契機として捉えて、私たちは青年としての視点と角度から事業を構築 する必要があるのです。 私たち小田原青年会議所は、地域の未来像を明確に描く事とともに今一度、地域に存 在する資源や魅力を再認識した上で行政をはじめ地域で活動する様々な団体や地域市 民と目的の共通化を図り、まちづくりを加速させるために未来予想図の作成をしました。 その中で行政、関係諸団体が提出された観光戦略ビジョンや地方版総合戦略により今、 地域は結束を強め、まちづくり運動の機運が高まりつつあります。そのような状況にお いて、この地域のシンボルであり平成の大改修を終えた小田原城というまだまだ可能性 を秘めた資源を最大限に有効活用し交流人口の拡大と外国人観光客の増加に向けた取 り組みを積極的に行っていく必要があると考えます。その為に地域市民が今一度、まち の歴史、文化、伝統を感じ再確認してもらう為にも、我々だけで行うのではなく共に一 体となり事業構築をする事で、自分たちのまちを誇りに思い魅力を語る事が出来れば、 更なる郷土愛を醸成する事ができます。 そして何よりも2020年、国内では56年ぶりに開催される夏季東京オリンピッ ク・パラリンピック大会が開催されます。私たちの地域にも波及効果を齎すように戦略 的に事業構築を図り、地域の国際化を推し進めて参りたいと考えます。そして、訪日外 国人に我々の愛する地域のファンになってもらい、元気をもらう為にも青年会議所の国 際の機会を有効活用し、多くの外国人が訪れる機会を作ります。これこそが地域ビジョ ン『世界を感動させる観光文化都市をめざして』の達成に近づくのではないでしょうか。
[地域の宝である子どもたちに]
次代を担う子どもたちはまちの未来そのものであります。そんな子どもたちのために、 夢を与え希望をもたせるために、親が人生の先輩であり憧れる存在とならなくてはいけま せん。そして、手本になり、背中を見せる事も必要であります。夢はお金でもなく、物質 的満足でもありません。子どもたちが個性を発揮し、大きな夢を持てる社会を見せる事が 自分たちに課せられた使命であります。その中で子どもにたちにチャレンジする気持ちや、 諦めない気持ちを持ってもらい自分の可能性を感じてもらう事も大切です。そのために 我々JCが地域間連携を図り、個性を持ち、多種多様な職業の会員が在籍するJCだから こそ出来る事は何なのか、考える必要性があります。その中で、JCだから出来る日常で 体験する事の出来ない感受性を豊かにする道徳力を育成する事業を展開して参ります。そ こで具体的な大きな目標や夢と希望を育み、未来を描く機会を提供し地域の『宝』を育成 して参ります。
[結びに]
青年会議所とは大人の学校です。活動は楽しいだけではなく、時には本当に辛い事もあ ります。しかし、真剣に向き合えば向き合う程に、お金には変える事の出来ない経験とな り、普通に仕事をしているだけでは体験出来ない経験や感動を得る事が出来ます。青年会 議所の三信条に『奉仕』、『修練』、『友情』があります。20歳から40歳までの多種多様 な職種の青年が何の利害関係もなく集まり、奉仕活動や様々な事業を通じ個人が成長する 事により真 しん の友情がうまれるのです。活動をする中で、自分自身の未熟さを知り、時には 真剣に怒られ、アドバイスをくれる仲間たちが自分の価値観を劇的に変え、成長を遂げる 事が出来る団体が青年会議所の特徴です。自分以外の事のために切磋琢磨する真剣さこそ が、人の成長を促す源です。諸先輩方や、仲間が紡いで来た青年会議所の歴史と伝統を継 承していく者として、会員一人ひとりと膝を突き合わせて語り合い、時には教え合いなが ら共に成長して参ります。青年とは、時に無知で未熟な部分が出てしまうのも事実です。 しかし、仲間で不足を補い合い様々な経験をしてこそ、今後の人生にとって、かけがえの ないものになるはずです。こんな苦しい時代だからこそ、活動を通じ仲間たちの心も温ま り、自然と笑顔が溢れる。私はそんな人情味あふれる小田原青年会議所であり続けたいと 切に願っております。人情味あふれる私たちの達成感に満ち溢れた真剣なまなざしと笑顔 の先にあるものは、それぞれが願う『明るい豊かな未来』なのだから。
本気だから楽しさがある。
本気だからやりがいがある。
本気だから意義がある。
歴史と伝統を重んじ、責任と自覚を持ち、全身全霊で組織の先導者となり歩む事をお誓 い申し上げ、公益社団法人小田原青年会議所2017年度第60代理事長としての所信と させて頂きます。
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