理事長所信
2024年度 理事長所信
松賀 夏樹
(1)はじめに
青年会議所は、青年が社会により良い変化をもたらすために、リーダーシップを育む場です。青年会議所活動を通した成長を経て、私たち青年がリーダーとして地域を牽引する行動を起こしていくことで、住み暮らす地域のより一層の発展に寄与する一助となります。では、改めて、リーダーとはどうあるべき存在か。私は青年会議所という組織に所属して、数々の学びの機会をいただいた中で、この問いについて考えます。ビジネス面においても、民間団体においても、リーダーとは統率者や先導者を意味し、チームの目標達成や課題解決に向けて行動する人間であることが一般的な定義です。今までの青年会議所での活動を通して、多くのリーダーが育成されてきました。地域の課題に対して自分にできることは何かを追い求め、そのひたむきさに共感した仲間と共に行動する人。仲間の成長を願い、自らの大切な時間を使って指導する人。様々なリーダー像がありますが、私が感銘を受けたリーダーに共通していることは「なぜ・なんのために」行動するのか、その意志が明確である人です。
「新日本の再建は我々青年の責務である」、1949年、第二次世界大戦の終結後、戦後の焼け野原である日本を再建すべく、その志に共感した青年が集い、日本の青年会議所は、活動を始め、運動を展開してまいりました。かつての先輩諸兄姉は、どのような想いで活動をされていたのか。自身も苦しい状態でありながら、今、自分たちが何か行動をしなければ何も変わらない、という想いがあったのではないでしょうか。結果は必要ですが、結果だけを求めて行動するのではなく、今、私たちは何をしなければいけないのか。現実を客観的に判断して、目の前の課題とは何なのか把握する。その課題解決のためには、どのような行動をしなければならないのか。自らのすべきことを追い求め、研鑽を重ねる仲間と共に活動をしていく。それはリーダーシップを発揮することであり、仲間は勿論、周囲の人の共感を得て、巻き込む行動となります。それがリーダーの姿であると信じています。
目標や課題に取り組むにあたって、私たちは「なぜ・なんのために」行動をするのか、この目的意識を強く持って行動できるようになることで、主体性が生まれ、リーダーシップが育まれると信じています。目的意識を持たない行動は無気力であり、無関心であり、その状態での行動は、地域の課題に対しては勿論、自身の身の回りにも良い影響を及ぼすことはありません。私たち青年会議所のメンバーが強い目的意識を持つ青年経済人に成長することで、地域をより良くしていくための行動が活発となり、多くの人々に進むべき道を示す「道しるべ」となることを信じています。青年会議所には、それを実践し、学ぶための機会があります。
昨年度、小田原青年会議所は創立65周年を迎え、創立70周年に向けたアクションプランの策定を行いました。その内容を踏まえ、青年会議所とはどんな組織であるのか、何を学べる組織であるのか、会員一人ひとりが目的意識を持って行動し、リーダーシップを育める組織として運動を展開することを目指してまいります。
(2)時代に即した組織の形成
日本全国の青年会議所を含む多くの団体は、会員数の減少という共通の課題を抱えています。小田原青年会議所においても、私が入会した2017年には最大で120名ほどの会員が在籍していましたが、本年度の期首会員数は、その半分以下の人数に減少しています。外的要因だけ探れば、新型コロナウイルス感染症の蔓延といった世の中の混迷によって、青年会議所の活動をする余裕がないという考えに繋がったものと思います。しかし私は、会員が離れてしまう真の要因は内側にこそあると考えています。この小田原青年会議所に所属している意識を強く持つことができていないから、退会という選択肢に抵抗がなくなっていたのではないか。それは、青年会議所活動を通じた人間関係の構築が上手くできていなかったのではないか。双方向コミュニケーションができて初めてお互いの理解が深まるはずであるのに、一方向だけのコミュニケーションになってしまっていたのではないか。青年会議所の会員として活動をしていくにあたり、人と人の繋がりの強化は必須のものであると思います。人と人との円滑なコミュニケーションが実現することで、私たちは同じ志のもと、運動を強力に推進していくことができるはずです。
マザー・テレサは、「世界平和のために、私は何をすればいいでしょうか?」という問いに対し「あなたの家に帰って、あなたの家族を愛してあげてください」と答えました。これは、所属する組織を家族と例え、同じことが言えると思います。敬愛する先輩に、同じ内容の言葉を伝えてくれた方がいます。「まず目の前の仲間を認識し、愛してあげなければ、この青年会議所の本当の動きは見込めない」と。無意識であってもすれ違いの溝というのは、人間関係に影響を及ぼしていると思います。互助の精神による相互理解ができる組織でなければ共に運動を作っていくことは出来ません。
時代の流れに即して、会員が活動しやすい環境を整備することは、青年会議所に所属する仲間として一人ひとりと向き合い、意思統一を図るために必須のことです。青年会議所は、地域から信頼され、地域の発展に貢献する組織でなければいけません。その前の段階として、地域の皆様から見て、魅力的な組織と感じていただくためにも、会員一人ひとりが組織の理念に共感し、自らが所属する青年会議所への信頼感を一層高めていく必要があります。まずは会員一人ひとりが仲間意識を持ち、組織に対する信頼がある状態でなければ、そもそも地域の皆様の目にも魅力的な組織として映ることはないでしょう。魅力的な組織には自然と人が集まり仲間が増えていく、青年会議所はそんな好循環を生み出す組織であり続けなければいけません。
(3)研修や活動を通したリーダーへの成長
青年会議所は、地域をより良くするための運動を推進する組織です。その運動の効果を高めていくためには、活動する会員一人ひとりの意識を高めていくことが必要不可欠です。まずは、この青年会議所という組織で得られるもの、魅力について把握する必要があります。私は入会してから小田原青年会議所の活動だけにとどまらず、神奈川ブロック協議会、関東地区協議会、日本青年会議所…小田原青年会議所の外のフィールドでも地域貢献に関わらせていただきました。さらには、日本各地で開催される会員大会、世界各地で開催される国際大会、小田原・箱根・真鶴・湯河原の地域だけでなく、国内外各地において大きな運動が展開されていることも、青年会議所の魅力の一つであると感じました。また、会員個人の資質を高める研修事業があり、会員間の親睦を深める交流事業も展開されています。私はそうした出向や各事業への参画を経て、各地の同世代の仲間ができたり、自分では考えつかないような視点の意見や知識を学ぶことができました。その学びを通じて、楽しい想いや純粋な発見、価値ある行動を体験することで、自身の社業に活かすとともに、小田原青年会議所の事業やその他の地域の集まりにも還元し、活用することができるようになりました。その成長こそが、青年会議所に所属することで享受することができた魅力です。会員一人ひとりが「なぜ・なんのために青年会議所に所属したのか」、目的意識を見据えることで、青年会議所が有する数多くの魅力を享受できるはずです。
現実の生活の中では、どうしても家庭や社業を優先しなければいけない場面も存在します。その一方で、地域のため、家族のためを想い、青年会議所で研鑽を積み、奉仕を実践する会員は、青年経済人としての学びと、自分の時間を有効活用することを両立するという、素晴らしい素質を等しく持っています。会員の立場はそれぞれですが、「なぜ・なんのために青年会議所に所属したのか」という想いに立ち返ることで、活動に意義と価値が生まれると思います。明確な目的意識を持ち活動していくことは、あなたの知識となり、あなたの力となり、あなたのためになります。青年会議所は、奉仕・修練・友情を経て、所属する会員が地域を牽引するリーダーへ成長する機会を提供してくれます。私たち一人ひとりがリーダーに成長することで、地域の更なる発展の「道しるべ」となります。青年会議所活動の中で、自身のやりがいを見出し、積極的な活動を通して成長していける組織を目指していきます。
(4)地域に深く関わること
神奈川県西部に位置する私たちの活動地域は優れた地域資源を有しています。歴史文化の視点でいえば、城下町や温泉街として栄え、今も観光資源として活用されています。自然環境の視点においては、海・川・山に恵まれ、自然資源を活かした生業があり、豊富な海の幸・山の幸は地域の暮らしを豊かにしています。交通の面においては、新幹線や高速道路が通い、交通アクセスに恵まれていることも大きな利点です。さらには伝統的なお祭りと、各種イベントをはじめ様々な魅力がありますが、まだまだ潜在的な地域の魅力もあります。一方で、この地に住み暮らす私たちは、その地域の魅力と課題にどれほど気付いているでしょうか。どれほど、地域内外に発信することができているでしょうか。まずは、この地に住み暮らす私たち若い世代が、地域についての理解を深め、自信を持って地域の魅力を発信していけるようにならなければいけません。そして、青年会議所は社会をより良くするための運動を作り出す団体です。先に挙げた見えている地域の魅力であれば、別の側面による魅力を引き出すための事業を作ります。まだまだ潜在している魅力、新しく生み出されようとする魅力であれば、それを引き上げるための事業を作ります。そうした様々な地域の要素を最大限に高めて多方面に発信し、地域住民をはじめとする多くの人々に共感の輪が広がっていくことで、地域ブランドへの確立に近づくと考えます。「世界を感動させる観光文化都市をめざして」という小田原青年会議所の地域ビジョンに歩みを進めるにも、住み暮らす地域のブランドという共通認識を高めることで、まち全体の活性化に繋がります。
我々青年会議所のメンバーは持続可能な地域を作っていくためにも、地域の魅力と課題を把握し、常に何ができるのか模索し行動をしていかなければなりません。そのために、青年会議所だけで地域に対する事業を計画・実践するのではなく、小田原市・箱根町・真鶴町・湯河原町の一市三町の地域住民をはじめ、行政、関係諸団体がステークホルダーとなった事業展開ができるように地域内の連携を深めていくことが重要であると思います。それを実践するには、他地域の成功例を参考としたり、これまでに実施した事業をブラッシュアップして再構築するなど、選択肢は多岐に渡ります。
私たち自身が地域と向き合い、地域の未来がより良くなることをシミュレーションする。こうした動きを、私たち青年会議所の会員が先導して行いたいと考えます。会員一人ひとりが地域と深く関わり、広い視野を持って事業展開していくことで、私たちの住み暮らす地域の発展に繋がっていくと信じています。
(5)国際感覚を養う機会
青年会議所は、日本各地に670もの青年会議所が所在して、2万人を越える20歳から40歳までの青年経済人がそれぞれの地域の課題解決や、発展に向けて活動しています。日本だけではなく、世界に目を向ければ実に100ヶ国以上、全世界の会員総数は約15万人とされている世界的な民間団体です。青年会議所は国家間の懸け橋となるべく民間外交の担い手としても活動を行っています。小田原青年会議所の国際事業としては、姉妹提携をしているHJJCC(ハワイ・ホノルル日系人青年商工会議所)との連携事業があります。1985年から続く交流事業は、2020年の新型コロナウイルス感染症によって直接的な交流が難しいながらも、オンラインや郵送によるプレゼント交換で関係性を継続し、昨年度は久しぶりの直接的な交流が再開されました。本年度も変わらず、姉妹提携しているHJJCCの仲間との交流を深めていきます。先のコロナ禍や、ロシア・ウクライナ戦争をはじめ、現在の激動する世界情勢において、このように海外の仲間との繋がりを持てることは非常に大きな意味があると感じています。それは2022年度に主管開催をさせていただいた「国際アカデミー」においても同じことが言えます。海外のメンバーに対して、ホームステイ期間では箱根町と湯河原町の散策を、開催地プログラムでは地域の魅力発信として、地域一体となったおもてなしができました。そのことは、国際交流の本来あるべき姿の一つであったと考えます。この経験を一度だけで終わらせることなく、小田原青年会議所のメンバーだけにとどまらず、地域の財産としてノウハウを引継ぎ、将来に渡っての国際交流に活かせるようにしていきます。
一方で、コロナ禍が収束に向かい、インバウンド需要は急速な回復を見せています。地域のイベントとしても、昨年の北條五代祭りでは過去最大の26万人の観客動員が記録されました。今、国内外の動きが活発となってきています。このような国内外の流れに対して、ただ受け身でいるのではなく、国内外の繋がりを強く持って活動することは極めて重要なことではないでしょうか。まずは小田原青年会議所のメンバーが活動地域の歴史・文化・魅力に対する理解を深め、自身の地域を発信できるようになることが必要です。世界的な民間団体であるからこそ、毎年開催される国際大会をはじめ、多くの国際の機会を手にして関わることが可能であり、それも青年会議所に所属する大きなメリットではないでしょうか。青年会議所の長所を活用していくことで、激動する世界情勢にも順応できる能力を育んでまいります。
(6)地域の未来を見据えた教育事業
教育は国家百年の計と呼ばれ、住み暮らす地域の次代を担う子どもは地域の宝です。技術革新に伴い現在の教育現場においてもICT教育の導入によって、グローバル化や情報化社会への対応が進んでいます。一方で、文部科学省が把握している教育課題としても、子どもの学力低下、体力の低下、規範意識の低下といった学校内で見える部分や、自然体験の減少、家庭教育・社会教育・地域教育の低下といった学校外での課題についても枚挙に暇がありません。目まぐるしい時代の流れにおいて、学校教育で全てを補うことは難しい現状があります。その中で、私たち青年会議所が地域にとって必要な地域教育・社会教育を展開することには大きな意味があり、地域内の教育の課題解決の一助としてお役に立てると思います。青年会議所は、多種多様な業種の会員で構成されています。そして、青年会議所活動をしていく中でも多くの繋がりが生まれ、人と人の繋がりの幅が広がります。また、まちづくり運動を推し進めている組織であるからこそ、これまでの数多くの事業において会員の一人ひとりが地域の歴史文化について学ぶ機会がありました。その学びを教育事業に組み込むことによって、事業に参加する子ども達に対して私たちがリードしながら様々な学びや実体験を提供することができるのは大きな強みです。
教育事業において、子ども達に学校教育では触れる機会の少ない学びや体験を提供することも大事ですが、それに加えて保護者の理解や共感を広めていくことも欠かせない要素であると考えます。子ども達の成長は何よりも尊いものですが、そのためには一番身近にいる保護者の力が必要不可欠です。保護者に対する情報発信を深めていくことで、地域教育・社会教育への理解が促進されていきます。子どもの成長に必要となるものを見定め、教育事業を通して事業参加者である子ども達や保護者自身が学び得たものを発信するようになることで、共感の輪が広がり、地域教育・社会教育の充実した地域への歩みになると信じています。
(7)未来に向けた行動
昨年、創立65周年を迎えた小田原青年会議所は、創立70周年に向けた動きとして、私たちが今後取り組むべきアクションプランを策定しました。私たちが掲げている「世界を感動させる観光文化都市をめざして」の地域ビジョン実現に向けて、会員一人ひとりが小田原青年会議所の在り方について考え、当事者として実践していきます。青年会議所は、その名の通り、理事会や委員会といった会議を毎月実施して、意見を出し合い、協議をすることで一つの形にしていきます。そして、その会議を効率的に進めていくために、行動規範や流儀・作法としてJCプロトコルという青年会議所のルールに基づいて運営されてきました。現在、小田原青年会議所に在籍する会員の平均年齢は約34.5歳と組織の若返り化は進んでいます。一方で、2020年のコロナ禍以降に入会した会員が約7割を越えており、現地開催の事業に制限があった時期が長く、青年会議所のルールに不慣れな状態にあることは否めません。だからこそ、本年度はアクションプラン実践の初年度として、円滑な組織運営と事業展開を持続させていくために、組織の基盤形成を軸として取り組んでまいります。会員一人ひとりが青年会議所のルールを認識し、目的意識を持って会議に参加できるようにしていく必要があります。小田原青年会議所が取り組むべき課題を明確として、実践する環境を整えることで、次年度以降も継続してアクションプランの達成を目指していきます。2028年度の創立70周年を見据えて、小田原青年会議所が組織力を高め、地域に必要とされる団体としてより強く認識されていくための必要な一歩を着実に進めてまいります。
また、小田原青年会議所は公益社団法人としての法人格を有していますが、それにはメリットもあればデメリットもあります。公益社団法人としてできること、一般社団法人としてできることを十分に把握したうえで、小田原青年会議所のあるべき姿は何なのかを明確にし、法人格の変更を視野に入れた検証を最優先の課題として取り組む必要があります。 そして、法人格の変更を意識すると同時に小田原青年会議所が抱える現実的な事務状況・財政状況にも対応をしていかなければなりません。先に述べた会員数の減少は、会費という会の運営資金に大きな影響を及ぼしています。持続的な地域貢献の活動にあたって、現状抱えている様々な課題に取り組む必要があります。小田原青年会議所という組織が今後も継続して活動していくための喫緊の課題として、組織の未来を見据えた行動を展開してまいります。
(8)結びに
青年会議所に所属する会員は、20歳から40歳という年齢制限があります。働き盛りの世代です。家族を作り、家庭の時間を大事にする世代です。この青年会議所以外にも地域のコミュニティに所属し、活動している会員もいます。また、プライベートの時間も充実させたいでしょう。そんな中、青年会議所の活動をしている余裕は無い、という気持ちも出てきてしまうかもしれません。ですが、なぜ青年会議所の会員は20歳から40歳という年齢制限があるのか。働き盛りで、現場の最前線に立っている人間だからこそ、現場の課題が見えます。私たちは当事者です。働く立場であるからこそ、家族との愛を育む世代だからこそ、地域コミュニティを担う世代であるからこそ、地域や教育の課題が見えてきます。青年会議所でなければできないことは何か、青年会議所だからできることは何か、それを会員一人ひとりが強く認識することで、共に大きな運動を作っていけるはずです。地域をより良くするには、愛する家族がより笑顔で生活できるようになるには、自身の社業がより発展していくためには、私たち青年経済人が率先して行動していくことが大事なのです。小田原青年会議所のメンバーと共に「なぜ・なんのために青年会議所に所属した」のか。目的意識を強く持つ場を構築してまいります。青年会議所は、私たちが成長するための機会を提供してくれます。自分が何をしたいのか、何のために活動をするのか、その想いを成し遂げるために活動していくことは、青年会議所活動の真価であると言えます。行動するうえでの自分自身の「道しるべ」として、進むべき目標、やるべき目的を明確にしていくことを何よりも大事にしていきたいと考えます。その意識が洗練されていくことで、地域をより良くしていく活動に繋がり、青年会議所の会員が地域の人々を牽引する「道しるべ」となります。今年度、私は小田原青年会議所の仲間と共に一丸となって青年会議所活動の真価を発揮していきます。
私は、今日まで小田原青年会議所の精神として受け継がれてきた襷を受け取る者として、歴史と伝統を重んじ、会員と向き合って運動を展開し、理事長職を全うすることをお誓い申し上げ、公益社団法人小田原青年会議所 2024年度 第67代 理事長としての所信とさせていただきます。